一般社団法人 日本ミュージックサイエンス指導協会

NEWS & INFORMATION

2023.11.23
JMSIA資格 ミュージックサイエンス ディフューザー資格 認定講座のオンライン受講が可能になりました。詳細は JMSIA資格認定講座サイト にて
2023.8.2
ホームページをリニューアルしました

JMSIA理念背景

―協会設立の背景と役割―

日本は現在、世界でも類を見ない勢いで高齢化が進んでおり、その中でも認知症問題は、患者本人や支える家族だけの問題ではなく、社会全体で取り組むべき問題となっています。
2023年6月、参議院での可決を受け、「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」(以下、認知症基本法)が成立しました。今後、この認知症基本法に適合するさまざまな行政諸施策が遂行されると思われます。

そうした動きに先駆けて、私たちは、「音楽の持つ力」が、脳と体の健康に与える影響、効果の可能性を確かめるべく、2018年、国立研究開発法人 理化学研究所と共同で《カラオケトレーニングによる効果実証研究》を行いました。
その結果、「継続的に高齢者へ歌唱指導を行うことにより、脳と身体に改善効果がもたらされる」ということが明らかになり、認知機能改善、嚥下機能・呼吸機能の向上など、確かなエビデンスに基づいた実証データを得ることができました。

この研究で使われた指導内容、研究結果をもとに作られた、脳と体のはたらきを総合的にサポートするための独自のメソッドは、特別な設備を必要とすることなく、理論と技術を学び、有効なトレーニングをすることができます。
これらのメソッドの指導方法とプログラムの活用により、高齢者の認知症予防以外にも、誰もが充実した日々を過ごし、よりよく生きようとする生活態度=ウェルネスを実現するためにも、大きな役割を果たしていくことが期待されています。

当協会では、こうした“音楽が持つ力“をより深く理解、探究し、伝えていく為に、ミュージックサイエンス指導士資格取得講座をご用意しています。

―JMSIA理念―

古代ギリシアの哲学者、プラトンの言葉にこんな言葉があります。
「音楽は、世界に魂を与え、精神に翼をあたえる。そして想像力に高揚を授け、あらゆるものに生命をさずける。」

私は幼少期からクラッシックピアノと歌をはじめ、音楽大学で音楽療法を専攻しました。その後、歌手としてデビューし、アーティストとして活動する傍ら、障害者施設や医療老人ホーム、養護学校、育児支援施設など様々な場所で音楽療法・ボーカルトレーニング指導の活動を重ねてきました。
歌や演奏を届けるなかで、その場にいる方が微笑んだり、涙したり、飛び跳ねたり、手を叩いたりと元気な様子に変わっていくことや、音楽によるその素直な反応を感じられることはとても幸せなことです。
私は、そんな “音楽が持つ力“ は無限にあると信じています。

2018年、国立研究開発法人理化学研究所との共同研究である《カラオケトレーニングによる効果実証研究》において、高齢者に歌唱指導をした際に得られた効果と指導内容をもとに「ミュージックサイエンス・プログラム] を開発しました。
誰もが充実した日々を過ごせるよう、音楽の力でたくさんの笑顔を増やしてほしい、そんな思いから私はこの協会を立ち上げ、JMSIA監修「ミュージックサイエンス指導士資格取得講座」を開発いたしました。

JMSIA認定資格を取得したミュージックサイエンス指導士は、ご利用者様の様子や表情、体調の変化を的確に把握し、その場に応じた適切な言動や行動をとるための判断力が必要とされますが、音楽セッションを通して会話やコミュニケーションを重ねることで、ご利用者様と指導士が互いに得られるプラスの効果やポジティブな変化に期待し、幸福感に繋がるフレッシュで楽しい学び時間を過ごしていきたいと考えます。
また今後は高齢者だけでなく、子供から大人、お体の不自由な方々などにも向けた「音楽による素晴らしい効果」を探究し続けたいと展望を抱きます。
これからも、より深い“音楽が持つ力“を探究し続け、笑顔を届けられるミュージックサイエンス指導協会を目指して参ります。

一般社団法人 日本ミュージックサイエンス指導協会(JMSIA)
代表理事 加藤万里子

―SDGsでの改革と推進―

2030年までの持続的な開発目標である「SDGs」ですが、17の目標のうち3つ目の目標に「すべての人に健康と福祉を」という項目があり、この目標は私たちが改革と推進に取り組むべき指針となっています。
この目標3が示す、「健康的な生活」とは、肉体的・精神的・社会的に満たされている状態を指し、健康に恵まれることは、あらゆる人々にとっての基本的人権のひとつです。

少子高齢化問題や認知症患者の増加が特に深刻な日本において、私たちの推進する科学的に有用な手法がその問題解決の手助けとして社会に活かされることを願っています。
スキルアップをはかり、そしてその力をたくさんの人へと広げていくことは、私たちの未来や私たち自身をさらに豊かなものへとつなげてくれます。
私たちは持続可能な開発目標(SDGs)を支援しています。

JMSIA協会概要

正式名称
一般社団法人 日本ミュージックサイエンス指導協会
英名
Japan Music Science Instruction Association(略称:JMSIA)
設立
2020年6月1日
目的
本会は科学的根拠に基づいて効果の実証された音楽プログラムに関する情報を収集し評価するとともに正しい知識の啓発を行い、その普及を推進する。 また、人々の健康と社会参加活動支援、その生活の質(QOL)の向上、研究開発に関わる業務請負を目的とする。
所在地
〒162-0818 東京都新宿区築地町4番地 神楽坂テクノスビル2階
連絡先
Mail: jmsia_contact@jmsia.or.jp

エビデンスレベルについて

『カラオケトレーニングによる効果実証研究』でも⾏った“介⼊研究” は、観察研究よりも信頼性が⾼い無作為化⽐較試験(RCT)を実施したことによるエビデンスレベルの⾼い実証データとなっています。
多くの現場でも使⽤されている前頭葉機能検査の⼀つFAB(Frontal Assessment Battery)を採⽤し、
12週間の介⼊の変化としてFABスコアの改善が認められました。
このエビデンスに基づいたトレーニング⽅法が、ミュージックサイエンス・プログラムの基本となっています。

実証データについて

『2023年3⽉認知症関連6学会からの提⾔として作成された「認知症予防に関する⺠間サービスの開発・展開にあたっての提⾔」のなかで、
“認知症予防に関⼼が⾼まり、その市場規模も拡⼤傾向にある⼀⽅で、サービス提供を⾏う事業者が科学的な事実に基づかない効果を謳う、あるいは誤認させてしまうこと、⽣活者が学習したくてもその環境が整備されていない”
という課題があげられています。
その課題に関して、認知症予防を⽬的としたソリューションを開発する際に留意すべき点がいくつかあげられ、その中でも、”介⼊研究”と”対照群を置いた試験の必要性”が述べられています。
また”適切な評価指標の選定”についても重要性が述べられ、独⾃の評価指標よりも、既に多くの研究者によって⽤いられ信頼性・妥当性が明確に⽰されている認知機能の尺度を⽤いることが望ましいとされています。

参考資料︓「認知症予防に関する⺠間サービスの開発・展開にあたっての提⾔」 https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/ninchisho_wg/pdf/2022_002_05_00.pdf

ミュージックサイエンス指導士とは

エビデンスに基づいた歌唱プログラムを指導

ミュージックサイエンス指導士は、国立研究開発法人 理化学研究所との共同研究から得られた効果と指導内容をもとに開発した「ミュージックサイエンス・プログラム」を用いて歌唱指導を行います。このプログラム参加者の認知機能改善・身体機能の改善と向上、またQOLを向上させ、健康的な生活をサポートします。

医療・介護など様々な現場で活用

音楽療法士、看護師、介護士、理学療法士、言語聴覚士、作業療法士など、すでに現場で歌唱をレクリエーションなどで実践されている方も、音楽と脳科学の関係を学び、エビデンスに基づく理論と効果の結びつきを理解し、プログラムを導入することで、これまで以上の高いパフォーマンスを実現していただけます。

今後の大きな問題

厚生労働省の発表によると、認知症である人の数は2012年の時点で462万人と推計され、軽度認知障害(MCI)を含めると1,100万人になると言われています。その後も患者数は年々増加し、認知症である人の数は今後、団塊の世代が75歳以上となる2025年には730万人前後(高齢者の5人に1人が認知症)、2030年には830万人と言われています。

参照:厚生労働省白書より

この問題の解決を目指すのがミュージックサイエンス指導士です。

こんな方にお勧めです
・音楽療法に興味のある方
・介護施設・障害者施設で働いている方
・社会貢献、社会的課題に興味がある方
こんなスキルが身につきます
・科学的エビデンスに基づいた歌唱指導を習得
・歌唱力や指導力のパフォーマンスが向上
・身体機能や脳科学に関する知識力アップ 等

ミュージックサイエンス指導士資格 認定講座

ミュージックサイエンス ウェルネス資格 認定講座

【座学・実技あり】
・ミュージックサイエンス・メソッドを初めて学ぶ方のための基礎的な内容の講座です。
◯ご自身やご家族・友人など身近な方のケアをすることができます。

ミュージックサイエンス指導士資格 認定講座

【座学・実技あり】
・「ウェルネス資格認定講座」を修了した方が受講できます。
◯ミュージックサイエンス・プログラムを習得し、ミュージックサイエンス指導士になるための認定講座です。

ミュージックサイエンス オンラインセミナー

【座学のみ】
・オンラインで基礎的な知識を学ぶ講座です。(実技はありません)
◯ミュージックサイエンスの知識や技術についてオンラインで学ぶことができます。
◯講座受講完了者は、「ミュージックサイエンス ディフューザー資格」が取得できます。

■研修制度へのプログラム導入をご検討の各種団体様は、お問い合わせください。

お問い合わせ・お申し込み

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一般社団法人日本ミュージックサイエンス指導協会
TEL.03-6362-8877(平日10:00~17:00) Mail:jmsia_contact@jmsia.or.jp